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やさしくわかる脈診(みゃくしん)|東洋医学の“脈でわかる体調サイン”

「手首の脈だけで、そんなにわかるの?」鍼灸院でよく聞かれる質問です。

東洋医学の脈診(みゃくしん)は、脈の強さ・速さ・リズム・深さを手指で感じ取り、体のバランスを読む方法です。

むずかしそうに聞こえますが、実はとても“感覚的”で、人の体調が正直に表れる部分なのです。


◆ 脈で何がわかるの?

脈には、その人の

  • 元気の量(=エネルギー)

  • 冷え・熱の偏り

  • 水分バランス

  • ストレス状態が表れます。

西洋医学では心拍を測るものですが、東洋医学では“体の声を聞くツール”のような存在です。


◆ よくある脈のタイプと、対応する体のサイン

専門用語はわかりやすく言い換えてみました。

① 脈が弱い・細い → エネルギー不足タイプ

  • すぐ疲れる

  • 朝がつらい

  • 冷えやすい

  • 胃腸が弱い

→ いわゆる「気虚(ききょ)」タイプ。

② 脈が速い → 熱がこもっているタイプ

  • のぼせ

  • ほてり

  • イライラ

  • 口が渇く

→ 更年期の方にも多いパターン。

③ 脈がゆっくり → 冷えタイプ

  • お腹・足が冷える

  • むくみ

  • 朝起きにくい

→ 代謝が落ちているサイン。

④ 脈がベタッと湿った感じ → 水分トラブル

  • 身体が重だるい

  • むくみ

  • 頭が重い

  • 胃がつかえる

→ “痰湿(たんしつ)”と呼ばれる状態。

⑤ 脈がゴロゴロ転がる感じ → 痰が多いサイン

  • 痰がからむ

  • 鼻づまり

  • めまい

→ 特徴的なので、診るとすぐわかります。


◆ どう役立つの?

脈を見ることで、「疲れの根っこはどこか?」「冷えと熱のバランスはどうか?」「胃腸は弱っていないか?」など、表面だけでは分からない“体の本音”がつかめます。

だから、同じ「肩こり」でも、脈の状態しだいで

  • 温めるのか

  • 冷やすのか

  • 気を補うのか

  • 水をさばくのか治し方が変わるのです。




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◆ まとめ|脈は“体のナビゲーション”

脈診は難しい専門技術に見えますが、実は、体調の小さな変化に気づくための優しいバロメーターです。

「最近疲れやすいな」「なんとなく重だるい」

そんな時、あなたの脈にはすでにサインが出ています。鍼灸院で脈をみてもらうと、体が何を求めているのかが、ふっと分かるかもしれません。

 
 
 

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